Nokia Club
Nokia Club
会場となったNokia Clubは、ロス・ダウンタウンのあのコーベ・ブライアントのバスケットボールチーム・LAレーカーズの本拠地、ステープル・センターのすぐそば。現在この辺は再開発が行われていて,グラミー博物館、ショップ、レストラン、ホテルや高級マンションなどの建設が行われている。その夜はレーカーズの試合があったようで、ファンがちまたにたくさんあふれていた。レーカーズの試合ではよく有名人がコート沿いで観戦しているのが見られるが、実は私も一度地元のゴールデン・ステーツ・ウオーリアーズの試合を見に行ったときに息子が大ファンの女優ジェシカ・アルバをコート再度で見かけたことがあった。息子曰く彼女はそのチームのプレーヤーと高校の同級生だったらしく、しょっちゅうロスからわざわざ観戦に来てるらしい。
話がそれてしまったけれどそう、コンサート。ロジャーのかっこいいドラムソロで幕が開いた。その後、バンドメンバーが次々とステージに現れ準備。最後にリックが登場し、まずは「Mr PC」。いつも思うのだが、リックはどこから次々とコンサートのオープニングのアイデアを考えつくのだろうか。
曲は、WVS, AOTH, LIOとノンストップで続く。観客全体がなかなか乗っている。会場へは、開演10分前、7時20分に到着したがその時点では、あまり人が入っていなかった。私たちは2階の指定席があったが、フロアーに十分な余裕があって、ステージのそばにたてそうだったので、わざわざ余分にお金を払った指定席へは戻らずに、そこでコンサートを楽しむことにした。38スペシャルが前座で、80年代にはヒット曲もあったので、わかる曲もあったけど、会場中にいた人たちのほとんどが彼らの演奏したほとんどを一緒に歌えるほど知っていたのには少し驚いた。彼らの演奏が終わる頃には、会場はかなり込んでいた。
そう、リックのコンサートだが、IDEFYのイントロが始まり、リックが歌いだした。が、思わず大笑い。少し歌いだして彼も何かがおかしいことに気が付き、彼も笑い出す。IDEFYのバックでLIOを歌いだしていたのだった。
VIOを始める前に「Yeah Yeah」部分の練習をみんなにさせながらギターの裏側に張ってあったステイッカーを見せる。実際に曲を演奏しながらやった時は動きが速くてカメラにそのシーンを収めるのはかなり難しいけど、今回どうにか成功してほしい。
LIARをコンサートの中程に演奏されると少し変な気分になる。というのもこの曲は、過去10年コンサートでは必ず最後にする曲だったので、今にもコンサートが終わりそうな気分にさせられる。DTTSでは11歳になるタイラーという男の子を会場から引っ張りだして歌わせたのだが、この男の子は全く恥ずかしがらずにリックとの共演を楽しんでいたようだ。
リックがギターとマイクをワイヤレスに替えた時、間もなく観客の中へ飛び込むんだなあと思いつつLSの演奏を見ていたのだが一向に飛び込まない。そのかわり、また普通のギターをマイクに戻りカリフォルニア州都でのクリスマスツリーのライトの点灯式の話をし始めた。そう実はリック、かの有名な州知事Mr.ターミネーター・シュワルツネッガー知事に歌のゲストとして招待されCWYとCEIMを演奏したのだった。会場ダイブがないのかと思うとがっかりしたが、そこで「クリスマスイヴ・イン・メンフィス」をすると言い出したときにはすっかり嬉しくなった。点灯式でのこの曲のアコーステイックのパフォーマンスをライヴでみた時は、とても感動したので、再び今度はフルバンドで聴けたのは嬉しい。とにかく自作のブルース曲を歌いギターソロを弾くリックは迫力があり最高!
これでHTが始まり、コンサートももう終わりに近づいたと思いきや、リックがギターなしで観客の中へ飛び込む。後ろにあるサウンドブースにたどり着いたときには、レールに立ちこれから自分の体を支えてほしいとって、みんなの上に横たわり始める。どうしてギターを持たないで観客内へ潜り込んだ謎がわかった。リックは、ボデイーサーフを始めたのだ。見ている方が恐ろしく感じたがみんなのおかげで無事にステージたどり着いた。きっと2階席で見ていたらすばらしい眺めだったに違いない。
アンコールはWKRRと Kristina。最初から最後まで燃えっぱなしのコンサートだった。その証に、最後は久しぶりにギターを完全に破壊する。このコンサート会場は、ステージ下は立ち見のみのフロアー設定のコンサートにもかかわらず、いつもの押し合い、へし合いはなく、みんなリックと38スペシャルの演奏を満喫していたようだ。
セットリスト
Mr. PC
WVS
AOTH
LIO
IDEFY
Allyson
VIO
T'll Miss That Someday
LIA
Crossroads
DTTS
Medley
LS
Christmas Eve in Memphis
HT
JG
アンコール
WKRR
Kristina
追記
コンサートが終わって、リックのVIOのカバーフォトを撮ったプォトグラフアー、ジェイ ・ギルバート氏に出くわした。「VIOは、リックのアルバムカバーで最も気に入っている」と話したら、裏話を教えてくれたので、ここで日本のファンの皆さんへお知らせします。実はあの写真、本来撮られることはなかった写真だったのです。アルバムジャケット用のプォトセッションをし、何枚も写真を撮り終わった後で、リックが少し休息の為に窓のそばの壁に横たわった時に、たまたま窓から入ってきた明かりとリックの表情パーフェクトで、そのシャッターチャンスを逃さず撮った写真があれだったそうです。最高の発明(ここでは写真?)は偶然から生まれるとはホントよく言ったものです。
Los Angeles, Ca
2008.12.12