concert for sahara/コンサート・フォー・サハラ

 
 

前日のカンサスシティのコンサートからそのままバンドと常連ファンがケープ・ジラルドーの町に流れ、また、シンシナティからは、このベネフィット・コンサートの事を知ったDJが、バスをチャーターし、参加者を募りはるばるやって来た。ホテルのロビーには彼が作ったボードが置かれ、ファンからのサハラ宛のメッセージが書れていた。また、リックを含めたバンドメンバーたちが、サウンドチェックに出かけるためにロビーを通りかかるので、その日、そのホテルは、「Concert for Sahara」ムードでいっぱいだった。

サハラが5歳の頃から知っていたというリックは、どうしてもこの12歳の脳腫瘍に侵されている女の子を助けてあげたいという願いから、自身のウエブサイトで回復の願いや高額な治療費を助けるための寄付などを募った。その後、リックはノーギャラで、会場となったショーミー・センターも無料で会場を提供することとなり、このベネフィット・コンサートの実現となった。通常のチケットに加え、限定でコンサート終了後のレセプションを含む200ドルのチケットも売り出され、また、当日会場では、リックが個人的に持ち寄ったもの(FEXで着用された皮のジェケット、Rockfordの収録で着用した黒のジーンズ、昔のピンナップ撮影時に着たシャツ、「Don’t Talk to Stranger」「Jessie’s Girl」「Love Is Alright Tonite」の直筆オリジナルの歌詞、それにあるファンからは、リックがこの日のコンサート用にサインしたギターなどが寄付され、サイレント・オークションが行われた。また、このコンサートで売られたリック関連の商品の収益は全部寄付され、それらの金額を合わせて最終的には、約7万ドル(8百万円)の利益が彼女の元へ届けられた。コンサートが始まる前に、ケープ・ジラルドーの市長、またこのコンサート、その他サハラのために色々尽力をした地元の人たちがステージに現れ、市長からこの日、12月8日を市の「Sahara Aldridge Day」と定めることにするとの発表があり、その証書をサハラに授与。その後、前座の「The Squirts」が現れる前の約30分間、最前列に座ったサハラの元には彼女を個人的に知る人や友達が絶え間なく訪れて祝福をしていた。


新しいオープニングソング終了後、リックがステージに登場し、「Concert for Sahara」と名付けられたサハラのためのコンサートは「Who Killed Rock’n Roll」で始まった。特に気が付いたことは、リックが「このコンサートのスターは、僕ではなくてサハラ。初めて自分がスターではないコンサート」と言っていたように、最初から最後まで彼女に注目しながら進められた。途中、「I’ve Done Everything for You」終了後、ロックフォードビデオでも観られるようにギターを叩きつけ壊し、が、この日は、ステージから降り、下にいるサハラへ自分で届けてプレゼント。また、「Don’t Talk to Strangers」では、なかなか歌わないセキュリティーに対し、50ドル、サハラの大学資金に寄付するから歌えと言う。が、渋っているので、終いには、リックが100ドルに値をあげ、結局歌うことに、、、。その後、サハラと彼女がGramma Dooleyと慕う女性をステージに座らせて、5歳の時からこれを歌っているサハラに歌わせ会場からは大喝采。

また、変ったところでは、ドラムのロジャーがダンボールで作った魚を釣竿代わりの長い棒に取り付けたものをリックが取り出し、「子どものジョシュがアラスカに釣りに行きたがっているので、次の夏休みに行きたいけれど、そうするとコンサートを休まなくてはいけなくなる。コンサートがなければ、彼は収入がなくなるので、こうしてコンサートの最中にでも釣りが出来ればコンサートを休まなくて済む、という事で、こんなものを作った」とそのジャンボ釣竿の由来の説明をしてくれた。

その後、リックはワイヤレスのマイクとギターで会場を歩き回り「Love Somebody」,「My Generation」、「Kristina」、「Human Touch」と歌うのだが、その会場の回り具合が半端ではなかった。会場はアリーナ並みでかなり大きかったのだが、フロアーでは後ろ近くまで、そして左右の高くなったブリーチャー席まで行き、リックいわく、「大きな家族が一緒に楽しんでる」ようなコンサートだった。

最後のアンコール時にリックは、サハラの父親、シャノンとステージに現れ、彼を紹介したのち、シャノンが会場に来てくれたみんな、そして、いろんなことでサハラのために助けてくれた人たちに感謝の言葉を述べた。アンコール曲、「Love is Alright Tonite」が終わり、リックは再度会場に下り、サハラを抱きしめ大きなキスをして会場を去っていった。

その後、会議室で行われたレセプションでは、オードブルとビール・ワインを含む飲みのもが用意されていた。30分後くらいにリックが現れ、会場内を回りながら参加してくれた人たちに挨拶。その後、その日のスター、サハラが父親と母親に連れられ登場し、前方にあった写真撮影用の椅子に座った。そして、リックが隣に座るやいなや、レセプションに来てくれた人たちとの記念写真撮影が開始された。各グループが10人弱くらいに分けられ、速めのペースで進められたが、それでもさすがにサハラは最後まで持ちこたえられずに途中で退場。それもそのはず、すでに時間は11時半を回っていた。普通の12歳の子でもなかなか起き続けていられない時間。その後も撮影はリックだけで続けられた。そして、レセプションは、会場のショーミー・センターの関係者から最終的にチケットセールスからの収益金5万2千ドルと書かれた大きな小切手がサハラの両親に手渡され終わった。

セット・リスト

Who Killed Rock and Roll?

Affair of the Heart

I've Done Everything for You

Rock of Life

Living in Oz

Red House

Don't Talk to Strangers

Medley:

 -Bop Til You Drop

 -Celebrate Youth

 -Calling All Girls

 -Jessie's Girl riff

 -Don't Walk Away

 -State of the Heart

 -What Kind of Fool Am I

 -I Get Excited

 -Bop Til You Drop redux

Love Somebody

My Generation

Kristina

Human Touch

Jessie's Girl

アンコール

Love is Alright Tonite


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show me center in Cape Girardeau, MO

December 8, 2006